借金の時効援用と信用情報・ブラックリストについて、信用情報機関、|司法書士あかね法務事務所

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 「時効の援用」と「信用情報」について

   信用情報についてのご相談はお受けしておりません。
  信用情報について一切の保証はしません。本ページの記載も自己責任でご判断ください。

 ◎過払い金等の信用情報は、こちらでご説明します。過払い請求と債務整理の信用情報

 はじめに(重要)

  時効援用をした場合の信用情報の取り扱いについて、信用情報機関や債権者に問い合わせた内容を記載しています。ネットだけを見て適当に記載している訳ではありません。

 ただ、信用情報について一切の保証は致しかねます。ご相談の際に信用情報のご質問がでても同じことを申します。また、時効援用と信用情報については、まだ統一された運用がされていないように思います。本ページの記載は、あくまで参考までとご理解下さい。

 また、信用情報機関は、会員企業(貸金業者や信販会社等)から提供された情報を掲載します。よって、会員企業がどのように情報を信用情報機関を提供しているかによります。私が何とかできる問題ではありません。予めご承知おき下さい。

 信用情報のことは業務外の事柄であり、本ページに記載した情報は、最新の情報を反映できていない可能性もあります。くどいようで恐縮ですが、本ページの情報についてどうお考えをされるかは自由ですが、一切の責任は負いませんので、予めご了承ください。

 どうしても不安な方は、信用情報機関に直接お尋ね頂くことをお勧めします。


 「時効援用をしたら、信用情報はどうなりますか?」という、ご質問について。

 よく頂くご質問ですので、記載しておきます。部分的な事項においての詳細な解説は、本ページ全体をご覧ください。

 信用情報について、時効援用をするメリットはあってもデメリットは無いと思っています。時効援用の事実が、会員企業から信用情報機関に情報提供されれば、「延滞」から改善又は変更されると聞いています。(本ページにJICCとCICから聞いた内容を掲載しておきますのでご覧ください。)

 ただ、その会員企業がどのように情報を上げているのか、そもそも時効援用の事実を信用情報機関に伝えてくれるかは、会員企業の判断次第であり、私が関与できる問題ではありません。よって、実際に信用情報がどうなるかについて、私が保証できる立場におりませんので、信用情報の点で確実な答えを求められても困ってしまうというのが本音のところです。

 ほとんどの会員企業は適切に対応をしてくれていると思いますので概ね問題はないと思いますが、一部の債権者は「信用情報は何もする気がない」と明言する会社もいたりして統一されていません。

 なお、債権回収会社は、そもそも信用情報の会員企業ではありませんので、時効援用による信用情報への影響は無いと思います。貸金業登録を抹消(いわゆる廃業)している会社(例えば、ギルド・アペンタクル)も同様です。廃業をしていても債権者に変わりはなくが、借金が無くなる訳でもありませんので、架空請求と間違えないようにしてください。

 次に、信用情報に何も記載されていなくても借入やローンが組めない方はいます。信用情報に悪い情報の記載がないことと、ローンなどの審査に通ることとは別問題です。債権者は信用情報に記載されている事項だけでローンの審査をしている訳ではありません。与信審査をどうするかは、企業のノウハウであり、信用情報と異なり開示されることはありません。信用情報は、企業が与信(貸付等)をするにあたっての最低限の情報を共有化しているというだけのことです。

 よって、「時効援用をしたら信用情報はどうなりますか?」の問いは前半に述べた通りですが、「時効援用をしたらローンが組めますか?」というご質問に対しては、私がローンの審査をする訳ではありませんので、「分かりません」としか申し上げようがありません。


 信用情報機関について

 信用情報機関は大きく分けて3つあります。「株式会社日本信用情報機構(JICC)」、「株式会社シー・アイ・シー」、「全国銀行個人信用情報センター」です。最大手はJICCです。

 JICCは消費者金融、CICは信販会社系、全国銀行個人信用情報センターは銀行系と一定の住み分けがされていますが、現在は、最大手のJICCには、消費者金融だけではなく、大手信販会社、信用金庫、信用金庫、銀行の一部も幅広く加盟しています。

 情報交流CRIN(Credit Information Network:通称「クリン」)を実施しており、3つの個人信用情報機関は、各機関の延滞、代位弁済等の情報および本人申告情報の一部を相互に利用しています。

 信用情報とは、クレジットやローンなどの信用取引に関する契約内容や返済・支払状況・利用残高などの客観的取引事実を表す情報です。信用情報はご自身で取得することが出来ます。詳しくは各信用情報機関のHPをご覧ください。

 債務整理等をしたことによる信用情報が登録され借入がし難い状況になることを通称で、ブラックリストと呼んでいる方が多いです。ブラックリストというものはありません。信用情報に一定のネガティブ情報が掲載されている状況を、信用情報が傷ついていると呼ぶことがあります。


 時効援用をしなければ、信用情報は「延滞」が継続されます。

 返済を怠っていれば、原則、信用情報が傷ついている「延滞」のネガティブ情報がずっと掲載されてしまいます。

 JICCでは異動情報に「延滞」、CICでは、「異動」と掲載され、入金状況には延滞を示す「A」が表示されます。延滞をされている状況が継続されている間は、原則、信用情報は傷ついた状況がずっと続きます。


 時効援用をする事で、信用情報のデメリットはない。

 信用情報について、時効援用をするメリットはあってもデメリットは無いと思っています。

 なぜなら、時効援用をしなければ、「延滞」が続く限り、ネガティブ情報の掲載が続いてしまいます。時効援用をすれば、JICCなら「ファイルごと削除」または「完済」となります。

 CICなら会員企業の情報の上げ方によりますが、「契約終了」または「貸し倒れ」となります。「貸し倒れ」と掲載されたとしても、その掲載期間の経過を持って、削除されます。時効援用をしなければ、「延滞」としてネガティブ情報がずっと続いてしまい、時効援用を行えば、原則として信用情報は回復に向かう事になります。

 但し、ごく一部の債権者は、時効で債務が消滅したことを信用情報機関に上げてくれないといった会社もあります。よって、信用情報の延滞が消えるかという点について保証ができません。ただ、その場合であったとしても、時効援用前よりも信用情報が悪化するということではない為、デメリットはないと考えます。


 日本信用情報機構(JICC)の時効援用の信用情報の取扱い。

 貸金業者や信販会社が「時効による消滅」で情報を上げれば、ファイルごと削除されるので、「該当情報なし」になるようです。つまりネガティブ情報は消えます。

 信用情報機関は、会員情報が上げてきた情報をもとに信用情報を掲載するので、「完済」として情報が上げられれば、「完済」という信用情報が掲載されます。

 ただ、「完済」という信用情報は、信用が増す情報だと思います。完済すれば、借りても返済できる人を意味しているので、貸金業者から見たら、貸したい人になります。完済すればするほど、増枠となり、借金も増える方はよくいます。

 時効により消滅したということは掲載されません。なお、「貸し倒れ」のカテゴリもありますが、時効で消滅した場合に、貸し倒れでは掲載されないとの事です。そもそも、現在、JICCでは、ほとんど使用されていないそうです。


 シーアイシー(CIC)の時効援用の信用情報の取扱い。

 時効の場合は、「契約終了」又は「貸し倒れ」となります。掲載期間は5年です。「契約終了」か「貸し倒れ」で登録されるか否かは、会員企業はどちらかで情報を上げるかによるそうです。「貸し倒れ」で登録されても、訂正できず、CICは調査もしないとのことでした。確かに時効援用は、「契約終了」「貸し倒れ」のいずれも正しいと思います。時効について会員企業の受け取り方次第です。

 「貸し倒れ」と掲載された場合、ローン審査をする会員企業がどう思うのかはその企業次第ですが、「貸し倒れ」と掲載されたとしても5年で消えます。時効援用をしなければ、「延滞」として、ネガティブ情報がずっと続いてしまうことからすれば、信用情報はよくなる方向になったと、私は思います。

 なお、「移管終了」という掲載があります。時効の援用の局面まで来ている方の場合、債権回収会社に債権譲渡されていることは多く、そのような場合に「移管終了」と掲載されます。

 債権回収会社に債権譲渡がされて、元の債権の情報がCICに掲載されていますが、5年間を経過すると信用情報は削除されます。ネガティブ情報自体も消えてしまい、逆に融資が受けられやすくなります。実際に債権回収会社に借金があるのに信用情報が削除されて、貸付が急に受けられるようになった相談者がいます。

 よくある話として、ご相談者が債権回収会社が保有する債権を調べようと思って、信用情報機関に照会される場合があります。債権譲渡から5年が経過していると、情報が削除されています。信用情報機関に掲載がないからといって、借金がないと安心しないように。

 なお、時効援用をする場合、最後の返済日がいつなのかは非常に重要ですが、「最新返済日」に記載の年月日は債権譲渡日が反映されますので、それから5年の期間が経過していない事をみて「時効期間が足りない」と勘違いをされないようにして下さい。


信用情報を削除してもらうことはできませんか?

 信用情報は登録内容が事実であれば、訂正・削除することはできません。これは各信用情報機関のHPにも明記されています。もし、登録内容が事実であるのに削除などが出来たら、信用情報機関が存在している意味がなくなります。

 ネガティブ情報の原因を解消するあてがないのに、「なんとかできないか?」というご質問には、「なんとも出来ません」と答えるのが誠実というものです。ネットを見ていると、「信用情報を消します」というようなタイトルのHPや情報商材が見受けられますが、はっきり言って、詐欺的な表現だと思います。

 信用情報は消そうと思って消せる訳ではありません。事実なら削除できません。完済や延滞解消など、信用情報が良くなる方向の事実が生じれば自然に消えるものです。ですから、登録内容は間違いないのに「信用情報を何とかできないか?」と言われる方は変な悪質業者に騙されないかを逆に心配してしまいます。

 「信用情報を消す」というタイトルで顧客を誘因することは、少なくとも、誤導又は誤解を招きます。そのようなタイトルに誘引される顧客のニーズは「信用情報のネガティブ情報は事実であるが、消したい」だと思います。

 しかし、事実であるネガティブ情報はそのネガティブ情報の事実自体が無い、または無くなるか、もしくは時間の経過で自然に削除されるものです。騙されないようにして下さいね。


「時効援用」か「完済」か?どちらが信用情報にはよいのか。

 初めにお答えしますが、「分かりません」。何とも言えませんのでご容赦ください。時効期間が経過していても完済はできますが、ご判断はご自身でお願いします。信用情報のことをいくら聞かれても、何の保証もできません。

 私なら時効援用ができるにも関わらず、あえて完済することはしません。


時効援用と信用情報の問題点。
 
 消滅時効の援用をしても、ごく一部の債権者は嫌がらせなのか、信用情報について何もしてくれない場合があります。

 なお、債権回収会社は信用情報機関の会員ではなく、情報を上げる立場にないと考えられます。また、信用情報機関は債権回収会社に債権譲渡後、一定期間が経過すると信用情報自体を削除してしまうようです。

 よって、以下は債権者を「信用情報機関の登録会員たる貸金業者や信販会社等」と限定して解説します。

 ごく一部の債権者が、「時効援用は認めるので、以後は請求はしないが、信用情報は何もする気はない」と言う場合があります。結論から言えば、時効援用を受けた債権者が「何もしない」というのは不当な措置だと思います。

 難しい話になりますが、時効援用後の債務は、「自然債務となる」という学説もあります。自然債務とは、簡単に言えば、債権者は訴訟をすることは出来なくなるが、債務者が任意で支払うなら受領できるという債務です。

 なお、自己破産後の債務は、「自己破産したのだから完全に債務が無くなる」と認識されている方がほとんどだと思いますが、法的には自然債務になっています。自己破産後も債務者が自発的に返済をするのであれば、債権者は受領できるということになります。

 債権者が「自然債務説」を採用しているとしても、少なくとも、時効援用があった事実については、信用情報機関に上げるべきです。よって、時効援用を受けた債権者が「何もしない」というのは不当な措置だと考えます。

 大判昭7.4.8の判例では、時効援用後の債務につき、「完全消滅説」を採用していると見られています。よって、この判例から言えば、債権者が信用情報について「何もしない」のは、私は不当だと考えます。



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