行政書士の内容証明郵便作成業務と司法書士や弁護士との代理業務の違い|司法書士あかね法務事務所

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《認定司法書士と行政書士の時効援用業務の違い》


1.はじめに

 『認定司法書士』と『行政書士』の業務範囲をご存じでなく、依頼される方がほとんどだと思います。ただ、代理権の有無など業務の範囲に大きく違いがあるため、誤解のないようご案内します。

 行政書士の内容証明郵便の作成と送付や依頼人への主体的な指導など一連の行動が、行政書士の業務範囲を超えて違法であるとして刑事告発された事案があり、『行政書士』の内容証明郵便の作成と発送及び主体的な指導など、一連の行動が、法律事件への介入として違法であるとの確定判決が広島高等裁判所で出されています。

 そもそも、行政書士では、専門的知識に基づいて法律事件について法律的見解を述べるという法律相談ができず、訴訟代理権がない為に相手との交渉や訴訟の対応が出来ず、裁判所の書類作成の対応もできません。

 時効の主張は債権者と対立構造にある業務であり、紛争性が内在されています。よって、代理権を保有する認定司法書士や弁護士に相談することをお勧めします。

 ◎認定司法書士による代理権を超える場合弊所の「行政書士」業務について


 時効に関するご相談は以下のページをご覧ください。

 認定司法書士の代理による時効の主張  時効期間経過後の債権回収会社に対する訴訟対応

 ※本サイトの認定司法書士に関する記述は、遅延損害金など付帯する部分を除き、元金140万円以下であることを前提とします。


2.法務大臣認定の司法書士とは?

 @法務省が実施する約3%前後の合格率である「司法書士試験」を合格後に、A日本司法書士会連合会が実施する「特別研修」を修了し、B法務省が実施する「簡裁訴訟代理等能力認定考査」に合格することにより、法務大臣の認定を受けることが出来ます。法務大臣の認定をうけた司法書士は、簡易裁判所の事物管轄(遅延損害金など付帯する部分を除き、元金140万円以下)においては、弁護士と同じように簡裁訴訟代理関係業務を行うことが出来ます。

 つまり、その範囲では弁護士と同様に訴訟外でも依頼人の代理人として主張や交渉などを行うことが出来ます。他に主な業務としては、裁判所に提出する書類の作成、法務局に申請する登記手続きの代理があります。司法書士は140年の歴史がありますが、裁判所に提出する書類の作成などを通して訴訟手続きに関わってきました。


3.行政書士とは?

 財団法人行政書士試験研究センターが実施する行政書士試験に合格後し、行政書士を登録後に監督するのは都道府県知事となっています。行政書士の業務としては行政機関等に提出する書類及び権利義務・事実証明に関する書類の作成、提出手続きの代理、作成に伴う相談に応ずることなどを業としています。一般的には許認可業務や自動車の登録、入管などを手掛けている方が多いです。訴訟や紛争に介入することは出来ません。


4.法律相談が出来るか否か。

 相談は業務の端緒であり、依頼人との信頼を築き、法的な主張に必要な事実関係を聞き取り、一定の回答をするという大変に重要な部分です。司法書士と弁護士は、専門的知識に基づいて法律事件について法律的見解を述べるという法律相談ができます。(司法書士は簡易裁判所の事物管轄である遅延損害金など付帯する部分を除き、元金140万円以下に限る)

 よって、元金140万以内の事案については認定司法書士や弁護士は法律事件について色々なことを想定した回答が得られます。

 行政書士は紛争性が生じ、法律事件となった事案について相談に応じることは出来ません。行政書士に出来るのは書類の作成に必要な範囲の相談に限られます。行政書士が訴状や支払督促がされている方に対して相談を行うことは、法律事件への関与であり、違法だと考えます。そもそも、行政書士は、訴訟代理人の業務や裁判所提出書類の作成を行うことができない職種であり、その業務経験を持ち合わせていません。

 当事務所は、時効の主張でも、単に内容証明郵便を作成して送るだけの業務をしている訳ではありません。依頼人の代理人として、取引履歴などの調査をし、債権者に問い合わせを行います。また、時効にならない場合を想定し、依頼人に法律相談を提供し、ときには返済の交渉や和解書の作成、訴訟の対応をすることもあります。

 総合的に対応できるのは認定司法書士(簡裁代理関係業務の範囲)と弁護士のみです。


※実際に業務として行う範囲は依頼人との契約により定めます。


5.ご家族に内緒に出来るか否か

 時効を主張するとしても、ご家族や同居の方に知られたくないというご希望をお持ちの方もいらっしゃいます。

 当事務所は代理人として相手の対応を行いますので、業務中の相手からの電話や郵送物など一切の連絡は「代理人司法書士」になされます。認定司法書士や弁護士が代理人となった後に、債権者が依頼人に直接連絡をする行為は不法行為を形成する可能性があるからです。債権者との交渉も認定司法書士が行えます。また、簡易裁判所に訴訟をされても、認定司法書士は訴訟代理権があり、法廷活動が可能です。

 よって、認定司法書士に依頼をすることにより、ご家族や同居の方に知られる可能性は大変低くなります。

 当事務所から依頼人への郵便物や連絡にも配慮をしています。電話は基本的に携帯電話にしており、郵便物も事務所名ではなく個人名で書類をお送りしています。ご希望があれば、ご住所のお近くの郵便局に局留めにて書類を送付します。頻繁に連絡をすることはなく、連絡は必要最低限としています。

 なお、行政書士は代理人として連絡窓口になったり相手と交渉などはできません。行政書士が債権者に、自分を窓口をする事を指定しても、債権者は従う義務は一切ありません。行政書士に依頼をしても、債権者から本人に直接連絡があることを妨げられません。また、債権者からの郵便物も本人に直接郵送されます。よって、ご家族などに知られる可能性が高くなります。

 時効援用後に債権者からの問い合わせ連絡があったり、郵便物が送られてくることは珍しくありません。

 行政書士に依頼をしても債権者とのやりとりは基本的に本人が行わなければなりません。堂々と「連絡窓口になります」と言い切っている行政書士のHPもありますが、債権者に義務付けられないにも関わらず、どういう法的根拠でそのように言い切ることが出来るのか疑問です。


6.時効の援用に伴うトラブルへの対応

 「内容証明郵便さえ送れば、債権者から何も言ってこなくなる、債権者とは何も対応しなくてよい」そんな事案ばかりではありません。例えば、債権者から異議を述べられた際にも「行政書士」は代理人ではなく、異議の内容が正しいのか否かを債権者に問い合わせたり、交渉lをする権限はありません。

 債権者から異議があった段階で、既に紛争性が生じていることから法律事件となっており、行政書士がその後に相談や指導をすることは、『正に専門的知識に基づいて法律事件について法律的見解を述べるもの』、『他人間の法律関係に立ち入つたものと評価できるというべきである』(広島高裁松江支部判決)ということになり、非弁行為として違法となると考えます。

※実際に業務として行う範囲は依頼人との契約により定めます。


7.主体的な指導が出来るか否か

 行政書士が「報酬の名目は書類の作成ですが、紛争の解決のアドバイスもフォローします」など、営業をしている事例をHPでよく見ます。『行政書士』の内容証明郵便の作成と発送及び主体的な指導など、一連の行動が、法律事件への介入として違法であるとの確定判決が広島高等裁判所で出ており、行政書士では限られた指導しかできません。

 
認定司法書士であれば、簡裁代理権の範囲内の事案で行う指導方法に制限はありません。依頼人に最適のアドバイスなどを行うことができます。


8.行政書士との報酬の違い

 行政書士の方が一般的には報酬は多少安い面がありますが、それには当然の理由があります。そもそも時効主張をする業務において、そもそも行政書士が何でも行える訳ではなく、業務の幅は制限されており、提供できるサービスに制限があるからです。

 
単純に言えば、時効援用については、行政書士として出来る事は、主に内容証明郵便を作成する事です。

 当事務所は法務大臣認定司法書士が『代理業務』としてお受けしている点に大きな違いがあります。以下で当事務所の業務の概要や行政書士との業務の違いについても触れながら説明します。当事務所の業務は内容証明郵便の作成だけではありません。法律相談を行い、依頼人の代理として受任通知の送付・債権者に対して一定の調査・代理人として時効の主張・債権者からの連絡窓口の対応を含みます。時効でない場合には事案に応じて、返済交渉も行います。

 行政書士として、単に内容証明郵便を作成して送るだけであれば、内容の聞き取りをして、当日にも業務は完了です。ただ、早ければよいというものではありません。

 当事務所は認定司法書士による代理業務として、債権者に受任通知を送付した上で、履歴などを取り寄せますので調査にも1か月から2カ月程度はかかります。時効主張後の一定期間は債権者から時効中断等の異議がないか様子を見ます。もちろん、この間も代理していますから異議があれば事務所に連絡や通知がきます。

 行政書士には出来ない事も多いです。行政書士が「法律事件について専門的知識に基づいて法律的見解を述べる」事や法律的知見等に基づいて主体的に指導をすることはできません。もちろん、訴訟についての指導や訴状や答弁書など裁判所提出書類の作成について相談を受けることもできません。

 相手から時効中断行為などの異議を述べられれば、行政書士は訴訟代理権がありませんので、対応が困難になります。債権者から異議があった段階で、既に紛争性が生じていることから法律事件となっており、行政書士がその後に相談や指導をすることは、『正に専門的知識に基づいて法律事件について法律的見解を述べるもの』、『他人間の法律関係に立ち入つたものと評価できるというべきである』(広島高裁松江支部判決)ということになり、違法となります。

 また、ご家族などに内緒の方も多いと思いますが、行政書士が依頼を受けても、債権者が依頼人に連絡や通知をすることは妨げられません。なぜなら交渉などを行える代理人にはなれないからです。

 認定司法書士や弁護士が代理業務をしている場合は業務中は一切の連絡は代理人である認定司法書士や弁護士に来て、その対応もできます。

 行政書士の業務と、認定司法書士・弁護士の代理業務とは上記のように大きく異なるために報酬が異なります。時効の主張は相手との対応も必要な局面があります。金額によっては一生を左右する問題ですので、代理権のある認定司法書士や弁護士に依頼する事が安全です。

※実際に業務として行う範囲は依頼人との契約により定めます。


9.「行政書士」と「認定司法書士や弁護士」の時効チェック。

 「行政書士」の方が「時効をチェックします」と広告をしている場合があります。どの程度チェックができるのでしょうか?依頼人の提供をする情報をもとにチェックするしかありません。依頼人はおおよその記憶しかない事が多いです。一番頼りになるのは、相手からの請求書などですが、「連絡下さい」というのみで負債内容がほとんど書かれていない事も有ります。信用情報機関に照会をしてもらうにしても、債権回収会社は登録されていません。

 「認定司法書」士や「弁護士は代理権」があるのですが、初回相談時は行政書士と同様に本人からの情報をもとにある程度の判断をするほかありません。ただ、ここからが違います。「認定司法書士」や「弁護士」は、代理人として受任通知を相手に送り、調査が行えます。おおよそ債権者も代理人になら色々な情報を書面や口頭で開示してきます。それを基に時効か否かが「正しくチェック」出来ます。

 しかも、認定司法書士や弁護士は時効ではない事が判明した場合でも、和解交渉に持ち込むことが出来ます。また、訴訟を起こされても対応が可能です。行政書士は交渉が出来ませんし、当然、訴訟代理は出来ません。


10.時効になっていない場合、行政書士との対応の違い

 調査をしてみると時効になっていないことがあります。時効期間が経過していなかったり、時効の中断理由があったりします。法務大臣認定司法書士であれば、中断理由の詳細についての債権者への問い合わせ、その後の対処方法のご相談もお受けできます。事案によっては返済の交渉も行わせて頂く場合があります。

 「行政書士」は時効中断の主張があれば紛争性が生じますので、その後の対処の指導すら行えません。債権者と返済についての交渉ができないので、以後の対応についてご自身で交渉をするか、認定司法書士や弁護士に再度依頼をし直すことになります。「認定司法書士や弁護士」に依頼をし直す場合、通常、着手金が必要となり、事案について、最初から説明をし直さなければなりません。

※実際に業務として行う範囲は依頼人との契約により定めます。


11. 法務大臣認定司法書士と行政書士の違い一覧

 
 法務大臣認定司法書士の代理業務

 ・簡易裁判所の訴訟代理権を保有しており、その範囲内で訴訟代理人として活動が出来ます。
 ・代理人として取引履歴を開示させ、時効になっているかを調査することができます。
 ・時効援用の内容証明郵便を「代理人」として作成、送付し、相手からの反論に対して交渉も行えます。
 ・債権者からの問い合わせの連絡窓口になれ、郵送物も代理受領できます。
 ・簡易裁判所で訴訟をされた場合の時効対応も可能です。
 ・時効となっていない場合でも、支払いの方法について相手と交渉ができます。

 ※実際に業務として行う範囲は依頼人との契約により定めます。

法務大臣認定の司法書士 行政書士
@時効援用の内容証明郵便の作成
A法律相談権 ×
B債権者との交渉 ×
C裁判所提出書類の作成及びその相談 ×
D簡易裁判所においての訴訟代理権 ×
E相手からの連絡対応の代理 ×

@ 「認定司法書士」は、法律専門知識を基に内容証明郵便を作成し、代理人として通知します。司法書士は簡裁訴訟代理関係業務の範囲で、代理権を有しており、法律事件について専門的知識に基づいて法律的見解を述べる「法律相談」を行った上で、司法書士の法律専門知識を基に内容証明郵便の作成を致します。

 「行政書士」は内容証明郵便を作成することは出来ますが、代理人として紛争に介入することはできず、代理人として債権者からの問い合わせに対応をすることもできません。行政書士が内容証明郵便の作成する立場を超え、主体的に依頼人を指導すれば、違法となる可能性があると高等裁判所で判示されています。

 内容証明郵便の作成も、行政書士の知識で自由に考えて作成をできるものではありません。平成26年に確定した広島高等裁判所松江支部の判決によれば、行政書士が行う内容証明郵便の作成や依頼人への指導は紛争性について総合的に判断すると違法となる場合があることを判示されています。

A 法律相談とは「法律事件について専門的知識に基づいて法律的見解を述べる」事と定義します。「認定司法書士」は簡易裁判所代理権の範囲内で、法律相談権があり、最適な解決方法をご提案できます。事実を聞き取り、法的鑑定をし、法律相談を行えるのは認定司法書士と弁護士のみです。

 「行政書士」は紛争性のある事案に対応する法律相談権はありません。「行政書士」は消滅時効については内容証明郵便の作成にあたり必要な範囲の相談に留まります。「行政書士」は、専門的知識に基づいて法律事件について法律的見解を述べることは出来ないとされています。

 内容証明送付後のサポートと称して、相手の対応へのアドバイスを行っている行政書士がおられるようですが、書類作成業務からは逸脱しており、紛争が生じた場合に、行政書士が解決方法についてアドバイスする事は違法の可能性が生じ得ます。

 相手から時効中断事由などの主張があった場合、紛争性が生じる為、行政書士はその対処について相談もできなくなります。時効の援用は相手との紛争性が生じる可能性のある事案であり、行政書士ではなく、認定司法書士もしくは弁護士が対応するべきであると考えます。

B 「認定司法書士」は簡易裁判所の代理権の範囲内で、相手との交渉などが行えます。「行政書士」には訴訟代理権はなく、相手との交渉をすることは出来ません。交渉が必要になる場合、行政書士の業務範囲を超えます。行政書士が内容証明郵便の作成以上に裁判所提出書類や訴訟の相談に応じたり、その対応をすることは紛争処理に介入する行為として違法です。

C 「司法書士」は、どの裁判所のレベルにあっても裁判所提出書類の作成が出来ます。但し、司法書士には簡易裁判所以外の裁判所における訴訟代理権はありません。「行政書士」は裁判所提出書類の作成の権限はありません。また、行政書士は裁判所提出書類についての相談に対応することはできません。

D 「認定司法書士」は簡易裁判所の民事訴訟について代理が出来ます。「行政書士」には訴訟代理権はありません。つまり、行政書士には裁判所提出書類の作成も訴訟代理も、当然ながら職業上の実務経験がありません。時効の諸問題の解決に際し、交渉や訴訟代理が必要な場合が、少なからず生じます。

E 「認定司法書士」は代理人として相手からの連絡や通知の窓口になる事ができます。「行政書士」は代理人として相手との対応ができません。債権者は行政書士への連絡を拒否し、本人との接触を求める事ができます。その求めに対して行政書士が拒否をすることは出来ません。「連絡窓口になる」ことを強調して広告している行政書士を見受けますが疑問に感じます。

 また、時効援用後に債権者から問合せの連絡があったり、郵送物が送られてくる場合があります。認定司法書士であれば代理権の範囲内で連絡窓口になることで問合せの対応、郵便物も代理受領ができます。行政書士の業務範囲では、債権者から本人に直接の連絡があったり、郵送物も本人に直接送られてくることになり、家族に知られてしまう可能性が生じます。

 認定司法書士や弁護士が代理業務の依頼を受けた場合、相手が本人との接触をすることは不法行為となり得ます(東京高裁平成9年6月10日判決)よって、債権者は代理人のみへの連絡を遵守します。ご家族に借金の存在を知られたくない方は、代理人といて対応ができる認定司法書士や弁護士にご依頼頂くのが安心です。


《結論》

 時効の主張は、行政書士ではなく、「認定司法書士か弁護士」に依頼をお勧めします。

 私自身は法務大臣認定司法書士ですが、行政書士の資格も保有し、登録もしています。であるにもかかわらず、行政書士について時効の援用について依頼を勧めない理由は、行政書士は紛争に介入することに大きな制限があるからです。

 時効は時効中断事由などの解釈によっては紛争が生じやすい分野です。よって、債権者との交渉権限があり、訴訟代理権のある認定司法書士や弁護士に依頼をすることがベストの選択だと思います。

 ※司法書士あかね法務事務所の所長は「法務大臣認定司法書士」と「行政書士」の双方の資格を持ち登録をしています。
 ※上記の表及び説明の司法書士の記述は簡易裁判所の範囲内における民事事件であることを前提としてします。


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