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JAC岐阜支部夏季山行 甲斐駒ヶ岳

黒戸山(2,254m V△)甲斐駒ヶ岳(2,967m T△)


参加者:   藤井法道(リーダー) 中島眞一 岡田清美 今峰正利 
       藤田純江  長屋桂子

 8/26 関4:30=竹宇駒ヶ岳神社駐車場―730〜7:50−黒戸山―
      七丈小屋―14:45

 8/27 七丈小屋5:15−甲斐駒ガ岳頂上7:40〜8:30―摩利支天
      ―北沢峠11:40=広川原(バス)=竹宇駒ヶ岳神社(タクシ−)       15:00=下呂18:00

 8/28 下呂10:30=関12:00

 日本三大急登の一つと言われる黒戸尾根ルートの甲斐駒ヶ岳登山は、本、地図、テレビで情報を得たが、正直言って大丈夫かとても不安であった。でもこんな機会を逃したらもうチャンスがないかもしれない。ゆっくり、慎重に、自分のペースで行こうと決意し、行くことにした。

天気はあまりよくないという予報であった。暑いよりその方がばてないのでいい。竹宇神社の駐車場には、結構たくさんの車が止まっていた。15台位あっただろうか。身支度をし、いざ出発。・・・神社横のつり橋を渡るとさっそく登りである。霧でうっそうとしている樹林帯の中をジグザグにどんどん登って行った。
日こそささないが、蒸し暑くて汗がだらだらでたまらなかった。少しの休憩をしては、どんどん登った。

笹ノ平に来ると石仏があり少し開けていた。そこからさらに急登が続いたが、覚悟していたのであまり苦にならなかった。むしろ苔むした樹林帯の中はうっそうとして幻想的で気持ちよかった。

いよいよ来た。切れ落ちた岩と砂礫の刃渡り、でも鎖がしっかりついているしガスって下が見えないのでよかった。さらにハシゴがあり気を引き締めた。刃利天狗という社のるところに出た。このルートは、その昔修験者の通る道だったので石碑や祠がところどころにでてくる。この刃利天狗にはたくさんの石碑があり、大変古くてその歴史が伺えるが残念ながらゆっくり見ている暇はない。少し休憩した。岡田さんには、小屋の予約をしてもらうので先にいってもらい、(16時までに着かないと夕ご飯が出してもらえないとか・・・)私達は自分のペースを守りながら、時々顔を合わせながら歩いた。
 下って来る人からいろいろな情報を得た。途中、せっかくなので黒戸山に登った。道にリュックを置いて行ってきたが往復20分位だった。ふわふわのコケの上を歩いた。きれいな三等三角点があった。
 そこを過ぎると下りになりしばらく歩くと5合目の小屋に着いた。無人で古びていた。しかしその周辺は明るく開けていてホッとする場所である。大きな岩には、たくさんの石碑が並んでいた。木からひょろひょろと白いコケが垂れ下がっている風景はなかなかよかった。これをサルオガセというそうだ。
 ここからはハシゴがいくつも有り垂直に近いハシゴも有るが鋼鉄製の確りしたハシゴで鎖が着いている所もありそれ程怖くは無い、安心して登れた。高度をどんどんかせぐ事が出来た。一足早く着いて小屋に予約してくれた岡田さんがハシゴを上り詰めた所まで迎えに来てくれた。それも小屋の主人に「いったいいつ着くんや。」とせつかれたからだそうだ。屏風岩を通りしばらく行くと小屋に着いた。ゆっくりゆっくり歩いたが標準時間で着けた。何より全員無事到着できてよかった。このコースは、幻想的な樹林帯、急登、下り、鎖場、はしごなどありなかなか変化に富んだ道で飽きることがなく皆んな「よかった、よかった。」と言っていた。
 小屋のご飯は、宣伝通り刺身など出て豪華なものだった。水も豊富で出っ放しの蛇口が2個も有り(大腸菌ゼロと書いて有った)。小屋は、2つあって遅い我々は、第2の小屋に泊まり全員で18人だった。両方合わせると40人位のお客だった。夜中、雨がすごく降り雷も鳴った。しかし2時頃は満天の星、ホッとした。


 2日目、朝ご飯は宿泊客が多いということで全員なしであった。「食べたい人は、カップ麺をどうぞ。」と言われたが、みんないろいろな食料があるので困らなかった。5時17分出発。いきなりのハシゴ。テント地までくるとご来光だった。どんどん行くと、低い樹林帯を抜け目の前に岩が突っ立っていて鉾が2本立っている岩が見えた。8合目の御来迎場で休んだが石の鳥居がくずれて倒れていた。
 そこから先は岩場が続きさらに鎖場もあり労力を費やした。一番気のぬけないところであった。さぞ下りは、大変だろうと思われた。目の前に頂上がみえたときはほっとした。あと少し。・・・花崗岩の砂礫のある急斜面を登ると社があり、石碑が沢山有りびっくした。そこからすぐ頂上である。
 漸く頂上、展望はガスっていて悪かったが頂上に立てた喜びでいっぱいであった。さっそく三角点をなでた。最高の気分である。北沢峠から来た人は、まだ誰もいなく少しの人がいるだけで静かだった。北沢峠からの一番乗りは8時20分ころ慶応高校の山岳部の生徒5〜6人が3時間ほどで来たと言う。さわわやかな顔だった。
 周りの山を見下ろしながら朝ご飯を食べた。下りの予定は北沢峠コースで下り、バスで広川原に行き、そこからジャンボタクシーで竹宇駒ヶ岳神社まで行く計画である。なごりおしいが山頂を後にした。
 山頂を後にしたところで北沢峠から登ってきた我が支部の縄田さんに会う、実は頂上でドッキングの予定であったが20分ほどで残念だった。
 途中摩里支天に寄る。摩里支天から見ると、頂上は切れ立った岩壁の上にあるという感じですごい迫力であった。ピラミッド形の頂上とその頂上を目ざす人達の行列が真下から臨めて写真になった。とにかくこの日は、日曜日ということもあってすごい人たちが登って来た。さぞ頂上は混みあっているだろうと想像しながら下った。
 下山中は北沢峠から登ってくる多数のグループとすれ違う。甲斐駒からの登り返しを終えると、あまかぜピークから眺める甲斐駒の頂上は雄大だった。
 全員北沢峠に着きバスとジャンボタクシーを乗り継ぎ竹宇駒ケ岳神社の車止めに無事着くことが出来た。                             

06年8月27日 甲斐駒頂上にて 06年8月26日七丈小屋を出発
06年8月27日 あまつかぜから甲斐駒頂上を仰ぐ 06年8月26日 甲斐駒神社脇のつり橋をスタート


〔 記録:11338 藤田 純江〕
   
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