2015年度 森林づくり記録

第十期 第十三回(通算185回)   平成27年11月21日()

天気 晴れ    気温15度(正午現在)     記録 藤井法道

参加者 藤井法・竹中佳・中島真・神山敬・浅野勝・久野菊・藤田純

作業内容

 芋煮会に移る前に揖北林道登山口手前の登山道を整備した。ルート開設10年と云うことで階段など一部に崩落が見られ、階段などを整備しなおした。
(写真参照)

10時半頃植栽地に移動し、道具小屋の整理、ノボリやトイレの撤去、小屋の補修などを行う。

昨年は雪の舞う中で震えながらの芋煮会であったが、今年は作業をすると汗がにじむほどの温暖で無風、最後のふさわしく時間の経つのも忘れるほどの歓談の場になった。

備考

 ここ権現の県有林で森林づくりを初めて行って以来、今日でちょうど十年(通算例会185)

 森林づくりには全く素人の集まりによる未知のボランティア活動で、試行錯誤の連続、標高800メートルという厳しい植栽地、乏しい予算などともすれば挫折の誘惑も無かったわけではないが、周りの皆さんの協力と一部支援団体からの応援なども有って今日まで続けることが出来ました。

 当時ナラ枯れで一変した山腹にミズナラやヤマザクラ・ヤマモミジなど2200本の植樹をはじめ、権現山山頂へ踏み跡すらなかった藤波ルートの新規開設など参加延べ人員1684名で行ってきました。

今では春は新緑、秋は紅葉など山本来の姿に戻りつつあります。また、藤波ルートも登山者には知られたルートになってきました。

 延伸工事中の林道の揖北林道も今年で上部登山口まで工事が完了してアプローチが容易になりました。今後植栽地まで伸びる予定も有り、将来的には市民の憩いの場になればなどと夢が現実になればと思っています。

 この十年を振り返り何よりも無事故でやってこれたことが何よりでした。改めてご協力を願った多くの皆様方に心より感謝申し上げます。有難う御座いました。

十年を区切りとして次年度より代表が代わりますが、これまで同様にご支援ご協力の程をよろしくお願い申し上げます。

事務局便り

 第十一期は雪の無くなる新年度4月からの開始になります。

例会の日程などについては3月上旬にはホームページに掲載できますので、これまで同様よろしくお願いいたします。
なお、中島真一様にはホームページでのご協力を永年有難う御座いました。

15.11.21  参加者一同
15.11.21 今年度最後の森林づくり、有志の差し入れで味噌煮込み、神山さんが蕪山で採って来たナメコも入り,
差し入れのお神酒で乾杯した。
15.11.21 藤波口からの林道に取り付箇所がやぶになっていたので整備した
15.11.21 すっかり落葉した権現の森林
15.11.21 登山口まで延びた揖北林道の工事現場


第十期  第十二回(通算185回)   平成27年11月1日

 天気 晴れ       気温12度(午前9時現在)  記録 藤井法道

参加者 藤井法・竹中佳・中島真・神山敬・岡田清・浅野勝

作業内容

 自宅でドングリから育ててきたミズナラなどの苗木を、前回と前々回の150本、今回の70本を植樹した。

今回は精鋭ぞろいの参加者で登山口からのボッカも容易に行うことが出来た。

植栽地ではそれぞれに手分けして9時過ぎには植え付けを完了。

一年振りに登山道整備を兼ねて山頂を目指した。

既に紅葉も終わり登山道脇のブッシュもさほど気にはならなかったが、春先の芽吹きの頃を想定して刈り払いなどをして登った。

山頂直下の急登では一部未整備になっていた階段を拵えるなど一時間余り汗を流した。
 
この日、山頂には小津集落からの登山道を整備しているグループ40名ほどが登ってきており大賑わい。しばし楽しい交歓会となった。

12時過ぎ下山開始、14時前に作業小屋を後にした。

備考

 澄みきった秋の空、植栽地から白く雪を頂いた加賀白山が未だ雪を見ない能郷白山の右手に神々しい山容で展望できた。

山頂からは揖斐川の先に伊勢湾が、そして僅かながら噴煙を上げる御嶽山の奥に北アルプスまで確認できた。

紅葉は標高700b余りの林道登山口辺りが最盛期になっていた。

今回はAさんが植栽地中程北側でスズメ蜂の巣に養生対策をして近づき発炎筒を使用し駆除しようとしたが、網のネットを被り近づいたが顔面が見えなくなるほど群がり巣を発見することはできなかった。更に完全防備の工事用の革手袋をしていたが右手薬指に刺され小屋に準備してある吸い出しポンプとマムシ焼酎で手当したが痛みは一時取れたが結構はれていた。

事務局便り

 次回第十三回は11月14日(土)満十回の最終回になります。

例年のごとく降雪期を前にしての小屋じまいと云うことで、僅かではありますが鍋を囲んで労をねぎらいたいと思いますので、昼食は持参せず参加ください。

同時に十年を区切りとして、来期からは代表が交代しますのでよろしくお願いします。

なお、当日は林道登山口手前の登山道整備を一部行って植栽地に向かいます。

15.11.1日 小津権現山頂1,157・7mで参加者6名
15.11.1日 紅葉した権現の森林
15.11.1日 能郷白山 10月27日一筆書き日本2百名山で田中陽希が登る
15.11.1日 白山も白くなった頂上からはまれに見る眺望で御岳や乗鞍
穂高方面まで綺麗に見えた。
15.11.1日 小津権現頂上も沢山の登山者があった

第十期 第十一回(通算184回)   平成27年10月25日

 天気 晴れ     気温12度(正午現在)      記録 藤井法道

 参加者 藤井法・竹中佳・神山敬・浅野勝

作業内容 

前回に引き続き、秋の植栽と云うことで自宅でドングリから育てたミズナラやアベマキなど100本余りの植樹を行う。

今回は強力のベテランぞろいで苗木のボッカも容易に出来、頼もしい限り。

さっそく各々にこれまで行った植栽地の中でギャップになった個所など空いた所に定植。すでに葉を落とした苗木も有り、すっかり冬支度に入っている。

その後、植栽地内の登山道で抜け落ちた階段などを伐倒した枯木を使って修復。
見違えるようになった。

また、今回も鹿除けネットの点検を行ったが、二か所で破損個所が見つかり鹿の進入と思われる状況が確認された。

備考

 この秋一番の寒気の流れ込みで、朝から強風が吹き寒い一日になった。

標高820mの植栽地付近ではそろそろ紅葉も終わりに近づいたが、カエデやヤマザクラなどに未だ過ぎゆく秋の風情が残っていた。

 作業中植栽地中間部北側でアシナガ蜂に刺されたが、幸いポイズンリムーバーで毒を吸出すお応急処置を行った結果、大ごとにならず済んで良かった。

事務局便り

第十二回の作業は11月1日()です。

前回小津権現山頂まで登山道修復作業を兼ねて行う予定だったが、他の作業に手間取り出来なかったので、この回で行うことにします。

なお、今年最終の第十三回は11月14日()に行います。

15.10.25日 参加者
15.10.25日 苗木を手分けして運ぶ
15.10.25日 登山道の一部修復
15.10.25日 林道が登山口まで延長された(水取り場の付近)

第十期 第十回(通算183回)  平成27年10月11日()

 天気 曇り       気温20度(正午現在)     記録 藤井法道

 参加者 藤井法・浅野勝

作業内容

 朝までのあいにくの雨と、支部山行が重なり参加者が期待できなかったが、それでもAさんが参加してくれ助かった。

何といっても秋の植林の予定で苗木をボッカしなければならない。

林道工事が予想以上に大規模で登山口まで車が入れず、長くなったデポの距離に閉口、やむを得ず50本を車止めにデポ、何とか60本余りを植栽地まで担ぎ上げることが出来た。
植栽地内の手つかずに空き地に一時間ほどで植栽を済ませ、水やりなどをして終了。その後、鹿除けのネットの点検を行ったが、今回も数か所にネットの破損個所が見つかり、明らかにシカの食害と認められるミズナラの幼木の枯木が見られた。
 この地で森づくりを始めた10年前には、鹿など見ようにも見れなかったが、林道を横切る姿や鳴き声が方々から聞こえた。

備考

 植栽地内の道具小屋下あたりを揖北林道が通ることは聞いていたが、その中心部尾根筋の東側に測量による刈り込み跡が認められた。

10年も後には植栽地を林道が通ることになるとは、夢が現実に近づいていることを再認識した。

 なお当日は揖斐川町谷汲において皇太子殿下をお迎えし、盛大に「全国育樹祭」が行われました。「世代をつないだ森林づくり」を全国に発信した。

事務局便り

次回の第十一回作業は10月25日()です。

引き続きミズナラやアベマキなど80本を、秋の植樹として行います。

また、ちょうど紅葉の時期になりますので、権現の山頂まで登山道の点検を兼ねて往復します。

2015年10月11日 秋の植林
2015年10月11日 シカの被害


第十期 第九回(通算182回)    平成27年9月27日()

 天気 曇りのち晴れ   気温22度(正午現在)    記録 藤井法道

 参加者 藤井法・竹中佳・岡田清・久野菊

作業内容

 前回今期後半の作業が雨天中止になったため、今日が後半最初の作業になった。

揖北林道の延長工事が本格化し、登山口の辺りでは大規模な掘削工事が始まっていた。工期は来年3月までのようだが、積雪になる12月までには登山口までは完成するものと思われる。

Tさんが歩道階段用の鉄筋を拵えてきてくれたので、植栽地までの登山道の一部修復と植栽地内の階段整備などを行う。

また、前回張り終えた鹿除け防止のネットの点検を行う。このネットについてもどこまで通用するものか試行錯誤の段階だが、植栽地内に鹿の足跡や植栽木に食害の跡が散見されるなどしたことから、完全には防止できていないようである。結局点検の結果、数か所に通ったであろう隙間が認められた。

その他、平成21年のブナの記念植樹を雪害から(この辺りでの例年の積雪は一b余り)守るべく添え木などを行う。

さらに植栽地内でのホウノキやミズナラなど枯木数本を伐倒し処理した。

備考

作業をすると汗がしたたり落ちる暑さでもあるが、モミジなどに一部で紅葉が見られ、ホウノキの葉が音を立てて落ちる様が秋の到来を感じさせてくれた。

事務局便り

 次回第十一回の作業は10月11日()です

この日は秋の植栽と云うことでミズナラ50本ほどを植栽地内に植樹する予定です。

あわせて、今回やり残した伐倒した枯木の整理や植栽地上部の階段の補修などを行います。

2015年9月27日 参加者
2015年9月27日 記念植樹の雪害対策作業

第十期 第七回(通算181回)   平成27年7月5日()

 天気 曇り  気温23度(正午現在)         記録 藤井法道     

 参加者 藤井法・竹中佳・神山敬・岡田清

作業内容

 今期前半最後の作業であると同時にシカの食害を一日も早く食い止めたいということも有って今日の作業は何よりも喜ばしかった。

さっそく登山口から防獣ネット(1.5mポリプロピレン製の緑色の網)350mを分担して植栽地までボッカ。これまで足かけ10年にわたって植栽してきたその核心部に張った。625日T氏の協力で張り終えた250mと合わせ600mを張り終えた。材料の不足で余すところ200m足らずを残した。

雪害はやむを得ないまでもこれでシカやイノシシなど獣による食害だけは防ぐことが出来、作業効率の改善と効果に期待したい。

備考

 ナツツバキが植栽地全域に咲いていた。

昨年の今頃の植栽地はマイマイガによる食害であらゆる木の葉が食い尽くされて全山が丸坊主状態の初冬の雰囲気であったが、今年は消毒の効果も有ってその影響はごく少なく、今年は新緑に包まれたまま時の経過を刻むことが出来ると思われる。

事務局便り

 次回第十一回の作業は96日ですが、防獣ネット張り作業の残りの部分を7月末頃行いますので都合の良い方は参加ください。

96の作業は植栽木の手入れと下刈りなどを予定しています。 

15年7月5日 植栽地を行く鹿よけ防獣ネットのボッカ
15年7月5日 鹿よけネットを張る
15年7月5日 参加者

第十期 第五回(通算180回)  平成27年6月7日()

 天気 曇り   気温17度(正午現在)        記録 藤井法道

 参加者 藤井法・浅野勝

作業内容

 今日は岐阜支部の行事と重なってしまったので単独での作業も覚悟したが、唯一浅野さんが参加してくれボッカなど力作業を応援、大いに助かった。

車止めと登山口の間の崩落土砂を撤去し車を登山口まで再び乗り入れる。

冬場に傷んだ登山口の表示板や植栽地までの登山道を整備するなどして午前中が終わる。この間、立1.5m×長300mのポリプロピレン製の防獣ネットを植栽地までボッカする。

午後から植栽地内の記念植樹の手直しや遊歩道の整備などを行い。午後二時頃下山する。

なお、先週の消毒作業でマイマイガの駆除を試みたが、今日はその姿が全く見られずその効果の程に胸をなでおろす心地である。

備考
 ここ23年特にシカなどによる食害が目に余り各方面にも、その防御の方法などを聞いて回ったが、結局妙案は見つからず試行錯誤の結果ネットによって囲うしかないことに落ち着いた。

次回の自然観察会では余った時間でそのネット張を応援してもらうこととした。

また、植栽地内で採取し直播きしたドングリ約200本が大きく成長したので、これの植栽も合わせてお願いすることとした。

 先週の作業で「ブナ爺」の急に枯れた姿に唖然させられたが、その根元に十センチほどの幼木を発見した。

事務局便り

 次回の第六回作業は628日、通常の時間通りで岐阜支部の自然保護観察会として「自然保護委員会」主催で行います。
 尚藤波谷登山口は工事中であるが立派な仮歩道が設置され駐車場は200m手前に用意されている。

防獣ネットを歩荷する
藤波谷登山口は工事中のためご覧のように仮設歩道ができている



第十期 第(通算179回)  平成27年5月31日

天気 晴れ   気温25度(正午現在)       記録 藤井法道

参加者 藤井法・竹中佳・神山敬・岡田清・浅野勝・久野菊

作業内容

 作業のためのアプローチ林道がその中央部で土砂崩れのため入ることが出来ず二か月近くも作業が出来なかった。しかし県や町の協力でこの程ようやく復旧がかない通常の作業が出来ることになった。

昨年の今頃、マイマイガのケムシの異常発生で新緑に覆われるはずの森が食害で一変し、初冬の森の様になってしまったことが思い出される。

未だ1〜2年は続くとの話に今年も有る程度覚悟したが、すでに植栽地ではかなりの食害が進んでいた。これらの駆除のため三台の噴霧器を持ち込み、手分けして約60?余りの駆除藥の散布を行った。

雪害やウサギやシカによる食害の顕著な増加(下山途中でもカモシカに遭遇した)、そして予想もしなかったマイマイガなどなど、ホトホト情けなくなるのが実感である。

とにかく試行錯誤の連続だが、今年度は小規模ながらも試験的にネットを張ることで様子を見る方向で進めたいと思う。

その他、冬場に傷んだ登山道の階段整備などを行い、午後二時頃作業を終わり下山した。

備考

権現のシンボルツリーとして森林づくり開始10年余りの間、常に作業の参加者や登山者に親しまれてきた「ブナ爺」が突如として枯れてしまった。

樹齢200〜300年になるか定かではないが、まれにみるブナの大木がこれ程までにあっけなく命を絶たれてしまうものかと一同唖然とするばかりであった。ここ2〜3年ヤドリギの勢いが顕著で、ブナの勢いがやや気になってはいたが、昨年のマイマイガで新緑が一掃する異変がきっかけになったのかもしれない。 それにしても余りにも突然の事で残念でならない。

なお、隣りの「ブナ婆」は異状なく元気で新緑に包まれている。

事務局便り

 次回の作業は6月7日です
作業内容は植栽地内の植栽木の養生、歩道の整備などを行います。

なお、今年初めに亡くなった高木泰夫元副支部長の散骨供養式が7日権現山頂で行われます。希望者は参加ください。

2015年5月31日 枯れてしまったブナ爺
2015年5月31日 作業を終えて帰途に着く ブナ爺に哀悼の意を・・
2015年5月31日 参加者

第十期第二回(通算178回) 平成27年4月19日

 天気 雨    気温13度(正午現在)        記録 藤井法道

参加者 藤井法・高木基・神山敬・竹中佳・浅野勝・長屋桂・他

作業内容 今期の作業第一回の4月5日が雨天で中止になったため今日が初めての作業になる。

今回も作業を始める辺りからあいにくの雨模様、しかし参加者にいやな顔をする人もなく感謝しつつ植栽地に向かった。

まず、藤波登山口において雪で倒れた標識などを修復する。(ここの有るイビデンの東横山発電所導水路覆土止水修復作業が間もなく始まるが登山道や駐車場を確保することで工事業者と約束した)

その後、揖北林道から作業に向かったが、7〜8年前に大規模な崩落が有り修復した地点で再び林道を塞ぐ土砂崩れが有り車は通れず、止むなく引き返したが、ここから二人がそのまま徒歩で植栽地、他は藤波谷登山口から現地を目指した。10時過ぎに植栽地に着き、雨の中のぼりの掲揚や雪によって散らばった施設などの整理などを行う。

あたりの植栽木や各種支柱の中折れなどこの冬の積雪の多さがうかがわれた、しかし道具小屋はびくともしておらず、今日も狭いながらも雨宿りに利用した。

本来なら昼食で恒例のてんぷらなどを楽しんだところ雨の中ではいかんともしがたく、午後一時過ぎ作業を終わり、藤波谷へ下山した。

備考 植栽地周辺は大雪のせいで今年の開花がやや遅く、イワウチワやタムシバがちょうど満開で見ごろを迎えていた。また、一昨年岐阜支部発足40周年を記念して植樹したカツラの樹が雪害も無く元気に芽吹き始めていた。

昨年度末、最後に植樹したミズナラなどの苗木がシカの食害に会って根元から掘り起こされた状態で散らばっていた。

事務局便り

揖北林道崩落による通行止めのため今季前半の作業を中止いたします。

林道の延長工事が始まれば再会できますが、8月一杯は無理なようで残念です。

(揖北林道の行政窓口:揖斐農林事務所林業課江崎氏)

2015.4.19日
  残雪の小屋前
2015・4月19日
参加者の一部

第十期 第1回は残雪と林道崩落のため中止