奥穂高岳(3190m)山行記 12年8月29日(水)〜31日(金)
 
昨年に続き夏季山行は、2年連続で奥穂高岳でした。私の研究の被験者になって頂くために、このような計画になってしまいました。また、当初の計画が涸沢フェスティバルと日程が重なってしまい変更を余儀なくされました。その結果、岐阜支部の海外山行と重なる事となってしまいました。参加者があるか心配していましたが、富山支部の金尾さんをはじめ8名もの参加者がありました。最後まで、参加者確保に協力いただいた早田支部長、今峰事務局長に感謝申し上げます。私どもの大学から研究スタッフとして6名参加し、計14名のパーティとなりました。
 8291030分に上高地の山研集合でした。私たち研究スタッフは9時に着きましたが、すでに3名が来ておられました。すぐに準備して、アンケートの記入や動脈血酸素飽和度、血圧の測定、血液検査を行いました。我々スタッフは、血液検査の処理に時間が必要であったため、横尾山荘で再集合というかたちでそれぞれ山研を出発しました。天気予報では雨が降るような感じでしたが、大丈夫でした。我々は16時頃横尾山荘に到着し、風呂に入ったり、お酒を飲んだりして夕食までの時間を楽しみました。夕食後も談話室で宴会をしてもりあがりました。横尾山荘は、各自ベッドでの宿泊でとても快眠できました。

 305時に朝食をすませ、6時に横尾山荘を出発しました。昨夜の宴会で話題になった屏風岩を左手に見ながら登りました。930分には涸沢ヒュッテ到着しました。ここで、テント泊で来ている岐阜医療科学大学山楽部の部員7名と合流しました。天気予報では、午後から崩れるとのことだったので、10時にヒュッテを出発し、パノラマコースからザイテングラートを登り穂高岳山荘を目指しました。やはり、研究スタッフの学生や山楽部の学生はザイテングラートで苦戦して、山岳会の方々に大変お世話になりました。的確なアドバイスを頂き、学生たちも全員ザイテングラートを登りきることができました。

穂高岳山荘到着後は、少し休んでから2回目の測定・採血を行いました。17時から夕食を頂き、1730分から部屋で宴会が始まりました。そしたらすぐに、『うるさい!すでに眠っている方もいて迷惑だ。そもそも部屋は寝るところであるので、おしゃべりするなら外かロビーへ行ってほしい』とのことであった。まだ18時にもなっていないので、異論はありましたが、忠告に従いロビーまで行って歓談をしました。とても楽しい時でした。部屋はゆったり眠れるスペースがあり、少し暑くて寝苦しい感じはありましたが皆さんは良眠できたようでした。

 31は朝から天気がよく、御来光をみることができました。学生たちは初めてみるようで、本当に感激していました。下山は奥穂高からつり尾根、重太郎新道を通って岳沢へ下りる計画でした。山楽部の学生には難しいと判断して、昨日の道を引き返して涸沢へ下りるように指導しましたが、『一緒に行きたい』との希望が強くありました。山岳会の方と相談したら『サポートするので一緒にいきましょうか』とのことになりました。自分の指導力の無さを情けなく思いました。山荘前の急なはしごや鎖場をゆっくりと時間をかけて通過し、奥穂高岳山頂に着きました。360度の大パノラマでした。つり尾根や重太郎新道では、時間がかかってしまいましたが、多くの的確なサポートのおかげで学生たちも無事下りることができました。1330分には岳沢ヒュッテに到着し、小休止して上高地の山研に15時には着く事ができました。そして、3回目の測定・採血をして解散となりました。我々研究スタッフは、上高地発の最終バスに乗り、平湯の森で入浴し、高山市内で食事をして岐阜に着きました。

 今回の山行は私の研究協力という形で皆さんに参加頂いた上に、私が顧問を務める山楽部の部員までもがお世話になるという形で、いろいろとご迷惑をおかけしたと思います。研究も予定通りすすみ、参加した学生たちも心から感動したようで、心から感謝しています。この研究の成果をしっかりと発表する事、山岳会の若返りに協力することが私の務めだと思っています。これからもご指導よろしくお願いします。
                      記録;岐阜医療科学大学 加藤義弘

12年8月30日 参加者
8月31日 前穂の頂上で