COBOLの資産をどう生かすか


ハード(入れ物)が変わればソフトも変わる

 


 ソフト開発は、OS(オペレーションシステム)によりそれに適した開発言語があります。

 今は、パソコンが広く使われる時代ですが、一昔前までは、コンピュータというと汎用コンピュータか オフィスコンピュータ(オフコン)が使われた時代です。  そこで使われるOSは、メーカーにより特徴があり、大きく分けるとIBM系のOS(日立、富士通等)と NEC系のOSに分かれると思います。

 自治体や企業の多くは、これまでメインフレームやオフコン上でCOBOLアプリケーションを何千本、何万本という単位で 構築してきました。

 さて、話は変わり、今後の情報産業の方向及びCOBOLの資産をどう活用するか考えてみましょう。

1.古いものには、歴史がありそこから学ぶものがある。

 COBOLは1960年代に最初の言語仕様が決まり、いろいろな機能追加等により現在に至って います。
 つまり、40年程の歴史があるわけです。30代以上の人でソフト開発に携った人達はCOBOL の経験があると思います。

2.新しいテクノロジーが生まれると、流れが変わる。

 しかし、今はクライアント/サーバ型(C/S)システムの時代になり、開発言語も、OS(WindowsやUnix/Linux) に適したCやC++、VB,Java等が多く使われ、最近の若い人達はCOBOLを知らない時代になっています。

 ハードが汎用系からC/S型に変わる企業も増えていくと思いますが、全ての業務要件がすっかり変わるわけではありません。

 築き上げた資産を全て捨て、新しい環境でアプリケーションを一から開発するのはあまりに非効率的であると思います。

3.価値あるシステムとは?

  私が考えるのは、必要な情報がだれでも簡単な操作により、提供されるシステムだと考えます。

 代表的なソフトは、銀行のオンラインシステムやJRの座席予約システム、証券会社等の株式のシステムなど、複数の入力から結果を出すシステムです。
これらのシステムは使用頻度が高く、ソフトのトラブル等が発生した場合、その利用者やそれを管理している会社等に、大きな 損害がでます。
 つまり、ソフトの価値がありそのソフトに対し信頼性があるわけです。

4.すべてのものに寿命があり、成長期、成熟期、衰退期がある。

 これからの社会は情報が双方向的な形で行われ、インターネットを中心にシステムが構築されて行く時代だと思います。
従来からある汎用系のマシンは、そこに蓄えられた資産を他のサーバー関連のマシンとネットワークで接続しその価値を生かす 方向に進むのではないかと考えます。